平成28(2016)年12月11日(日)、王子スタジアムにて行われました関西学生アメフト2016 Div.1-2入替戦 第1試合 神戸大学(Div.1-7位) x 桃山学院大学(Div.2A-1位)の試合レポの続きです。
神戸大学 3-7 桃山学院大学、4Q残り6:25
<第4Q続き>
神戸大学、敵陣43ヤード付近から。
1stダウン、12番QB福嶋賢悟選手(2回生・清教学園高校出身)→4番WR土屋裕睦選手(2回生・大阪府立池田高校出身;写真↑)のパス成功。
しかし、ランアフターは、桃山学院大学の40番LB新井励主将(4回生・箕面自由学園高校出身)にガッチリ阻止され、2ndダウン3に。
桃山学院ディフェンスの中心選手でもある40番LB新井キャプテンは、ナイスプレイをした選手に駆け寄りねぎらう姿も印象的で、チームを盛り立てる精神的支柱でもあります
(写真↑は、第1Q、ナイスパスカバーの31番DB後上選手をねぎらう40番LB新井キャプテン。)
神戸大学、連続でパス失敗となり、1stダウン更新できず。
試合残り6分弱、4点ビハインドの神戸大学、敵陣36ヤードで4thダウン3に。
フィールドゴールを蹴るとすれば53ヤード、このシーズンの関西学生でこの距離のフィールドゴールを決められるキッカーはいません…
神戸大学、ここでギャンブルを選択しますが、投じたパスは桃山学院ディフェンスの堅いカバーに阻まれ、失敗に…。ターンオーバーとなります。
攻守とも1回生の活躍が光る桃山学院大学、写真↑右の方、途中からCBに入っている16番坂東大輝選手(浪速高校出身)も1回生です。
試合残り5:33
桃山学院大学、自陣36ヤードから。
神戸大学のギャンブルを阻み勢いに乗る桃山学院大学、対する神戸大学には気落ちによる心の隙ができたか、
ここで27番RB湯浅秀斗選手(2回生・大阪府立大正高校出身)のランでロングゲイン!
一気に30ヤード以上のロングゲインし、敵陣28ヤード付近へ。
1stダウン、45番RB山内貫志選手(1回生・大阪学芸高校出身)のラン(写真↑)でゲインし、2ndダウン5、27番RB湯浅選手のランで1stダウン更新。敵陣6ヤード付近へ。
45番RB山内選手のランでゴール前1ヤード付近まで迫り、
3rdダウン1、32番RB阿部良平選手(4回生・浪速高校出身)のダイブでタッチダウン!
89番K井伊渉選手(4回生・箕面自由学園高校出身)のPATキックも成功。
ホルダーはQBでもある8番橋上温選手(1回生・兵庫県立宝塚東高校出身)。
神戸大学 3-14 桃山学院大学、4Q残り2:12
桃山学院大学にとってはウィニング(になるであろう)ドライブ、神戸大学にとっては重く重くのしかかる被タッチダウンとなりました。
桃山学院大学、89番K井伊選手がキックオフ。
神戸大学、ここまで(たぶん)出場していなかった24番Ret表祐樹選手(4回生・奈良県立西の京高校出身)がナイスキックオフリターンし、自陣33ヤード付近から。
2ndダウン7、桃山学院大学の2番DL有村雄也選手(4回生・大阪市立汎愛高校出身)のQBサックを受けファンブル!
神戸大学の74番OL藤川凌選手(2回生・大阪府立豊中高校出身)がリカバーし、ターンオーバーはまぬがれたものの、3rdダウン10に。
神戸大学、タイムアウト1回目。
試合残り1:21
神戸大学、3rdダウン10、パス失敗で1stダウン更新できず。
4thダウンギャンブルのパスも、桃山学院大学の25番DB藤井一貴選手(3回生・大阪学芸校高校出身)のナイスカバーで失敗に…。
神戸大学、逆転勝利がさらに遠のくターンオーバーです…。
桃山学院大学、敵陣33ヤード付近から。
試合残り1分強
神戸大学はタイムアウトを2回取得し時計を止めようとしますが、桃山学院大学は、ラン+ニーダウン×2で時間を消費し、パント。
桃山学院大学は、1年でDiv.1復帰となりました
ゲームセット後、桃山学院大学の加藤佑一ヘッドコーチ(龍谷大学→アサヒ飲料出身)にゲータレードシャワーが
(中身はゲータレードではなく、水か他のスポーツドリンクだと思いますが。)
NFLでは勝利したHCに対する選手・スタッフからの手荒い祝福としてよく見られる光景ですが、国内アメフトで見られるのは社会人チームが優勝した時くらいですかね。
桃山学院大学の加藤HCとやんちゃな選手たちの信頼関係を感じたシーンでした
その後、加藤HCは胴上げもされていました
定番の記念写真撮影。
途中で負傷退場した14番DB西川選手を同じ3回生の25番DB藤井選手と42番DL長谷川選手が運んであげてました。
なぜか関西学生リーグはDiv.1にもDiv.3にもない新人賞がDiv.2だけにあるのですが、私がDiv.2新人賞を選ぶとしたら、桃山学院大学の10番QB浅野廉選手ですね
(写真↑は、試合終了後、同じ1回生QB/Hの8番橋上選手にねぎらわれる10番QB浅野選手。)
不利な状況をブレイクする派手なプレイがある訳ではなく、ラッシュがかかった時などに経験不足を感じることはありましたが、1回生の春シーズンから1年を通じてスターターQBとして出場し、ゲームを壊すことなくDiv.1昇格に導くQBingができたことはもっと評価されてもいいのになぁと思います。
(ちなみに、Div.2新人賞に選ばれた大阪府立大学のQB水落諒選手の活躍については、また後日お伝えいたしますので、お楽しみにー。)
(あと、新人賞はDiv.2の1回生選手のモチベーションになっているので、Div.1やDiv.3でも新人賞選手を表彰してただけると嬉しいです。)
加藤HCのもと上回生と下回生のケミストリー(化学反応)が功を奏した桃山学院大学は、1年でDiv.2に別れを告げ、2017年シーズンは再びDiv.1で戦うこととなりました。
この2月には創部50周年の祝賀会が行われたそうですが、見事Div.1復帰という最高の花を添えることができましたね
Div.1でも引き続き、桃山学院大学らしい楽しいプレイが見られることを楽しみにしています
一方の神戸大学は、1997年以来20年間護ってきたDiv.1の座を手放し、ついにDiv.2に降格することになってしまいました…
この入替戦から2ヶ月以上たった今でも、私の観戦仲間の方いわく「関西学生Div.1のイメージホルダー」である神戸大学のDiv.2降格が信じられずにいます…
それだけが敗因ではありませんが、この大事な入替戦でオフェンスバックスの主力であった7番WR井上拓也選手(2回生)や22番RB中平泰次郎選手(4回生)などの選手が出場できなかったのは痛かったですね…。
ちなみに、とある方に「神戸大学って、何がアカンかったんですかねー?コーチ陣がガラッと代わってスマートになっちゃったんがいけなかったんですかねー??」とムニャムニャ言ってたら、「能力のある選手の不足」とピシャーンと言われちゃったので、まずは新歓がんばってください。
神戸大学は経験者入部が多い方ですが、国公立大学は入学してきた未経験者アスリートをいかにアメフト部に引き入れるかが勝負です。
そして、神戸大学の皆さん、絶対に「1年で」Div.1に戻ってきてくださいね!!!
おわり。