少し時計を前に戻して、これまで書けていなかったレポートに移ります。6月5日エキスポFFにて行われました関西高校アメフト二回戦、府立池田高校×同志社国際高校の試合を簡単にお届けします。
大阪二位の府立池田高校は一回戦で滋賀二位の長浜高校を破り、勢いを増してこの関西大会二回戦にコマを進めてきました。笑顔の多いサイドラインを目撃してもチームの充実ぶりがうかがえますし、公立高校ながら新入部員がたくさん加入されている点もこのチームの持つ魅力や期待の高さが分かります。一方の同志社国際高校はこの二回戦が関西大会初戦となります。
こちらも京都代表としての熱い思いが感じられるような試合前練習風景でした。
試合前の整列！
コイントスは府立池田主将56番八田佑陽選手と同志社国際主将7番坂本博希選手が。前半は同志社国際のキックオフ、府立池田のリターンから始まります。
府立池田円陣！
試合前の池田のサイドラインは「乗ってるなー」と感じられる雰囲気の良さ。長浜戦も観戦しましたが、ミスが少なく規律のしっかりしたフットボールをやるチームという印象です！
同志社国際の円陣！
こちらも気合い十分の声をあげる同志社国際。同志社国際はどちらかというとリスクを負ってでも積極性を前面に出す印象があります！
同志社国際31番平中光洋（3年）のキックオフにより試合開始です！
池田はリターナー12番安田瑞樹（3年）がキックオフリターンし、自陣33YD付近よりと好ポジションからの攻撃へ。
府立池田のファーストドライブは自陣33ヤード付近から。 QB10木下健太（3年）！
大阪大会を含め池田高校を注目している（や）さんからも「木下選手がいるとオフェンスがぴりっとしまる」とその評判を聞いていたエースQB。パスももちろんですが、自由自在に走るキープ力が破壊力抜群です（←私の長浜戦の印象より）！
池田のファーストドライブは積極的にパスプレイから。パス失敗、QB10木下→WR18谷尾滉紀（3年）パス成功！
谷尾選手へのパス成功！ 「’46 GALLEON」の文字が目立っています！
さらにQB10木下のキープでFDを更新し、自陣43ヤード付近へ前進した池田でしたが、パス投げ捨て、パス失敗と続き、スクリーンパス失敗でFD更新できず。ファーストドライブはパントに終わります。
序盤の池田はこのRBへのスクリーンパスなどを使って同国の持ち味である速いパスラッシュを止めようという工夫が見られました。こういうオフェンスコールの工夫を見るのは本当に楽しい。しかし、このドライブはP10木下のパントへ。
池田のオフェンスを止めた同志社国際ファーストドライブは自陣24ヤード付近から。 QBはこちらも10番辻耀介（3年）！
同志社国際も府立池田も3年生エースQBが「10番」、エースRBが「21番」です
QB10辻→TE7坂本博希（3年）横パスからのランでゲインするも…
オフェンスにディフェンスにと活躍の坂本キャプテンへのパス成功！ しかし、交代違反で2ndダウン8と下がった同志社国際。池田LB64中俣勇真（3年）の1ヤードロスタックル、RB21藤田成哉（3年）のランでゲインも、FD更新ならず。4thダウン1に。
まだまだ自陣33ヤード付近の同国ですが、なんとこの4thダウン1をギャンブルトライ！ RB21藤田のランでFDを狙いますが、池田DB47黒川嵩登（3年）のロスタックルにより、同国ギャンブル失敗！ ターンオーバーです。
同国は積極性が持ち味と最初に述べましたが、さすがにこのギャンブルは無謀なチャレンジだったかも。池田の黒川選手のナイスタックルにより同志社国際はギャンブル失敗。池田は敵陣30YDからと絶好のフィールドポジションからの攻撃です！
同国のギャンブルをストップし勢いに乗る池田はこの敵陣からの攻撃というチャンスを逃しません。なんとファーストプレイでした！ RB21山田款太（3年）のランがあれよあれよと……
ひょいとタックルを躱したかと思うと…
同国DBのタックルを力強く跳ね飛ばしそのままエンドゾーンへタッチダウン！
がつんと受けたタックルをものともしないパワフルなラン！ 同国DB26番前田選手も必死で止めにいきますがそれを振り切ってタッチダウン！
エースRB21山田選手のタッチダウンに18番谷尾選手が駆け寄ります！
府立池田、山田選手のロングランでタッチダウン！ さらにその山田選手のTFPキックも成功し、相手のギャンブル失敗からの好機を難なくタッチダウンにつなげた池田が先制です！
1Q残り5:41【池田 7-0 同国】
池田21番山田のキックオフ、同国21番藤田がキッオフリターンし、自陣37ヤード付近から。
ギャンブル失敗からの相手オフェンスで得点を許した同国ですが、試合はまだまだ始まったばかり。ここから逆襲のドライブです。同国は辻選手得意のオプションを生かしランランランのオフェンスプランです。RB5幹田真也（2年）のランや
FBの幹田選手に持たせてゲイン！
続いてTB21藤田のランでFDを連続更新。一気に敵陣30ヤード付近まで攻め込むとここからも藤田のランが止まらない。RB21藤田のランでFD！
ぐいぐいと走る同国のエースRB21藤田選手！ 池田Dもいつパスを投げてくるかと警戒していたと思いますが、その裏をかき同国はしつこいまでにラン攻撃。敵陣12ヤード付近へ。
ゴール前まで前進の同国、藤田のランランで進み、3rdダウン1もRB21藤田のランでタッチダウン！
エースRB21藤田選手の足ももちろんですが、オフェンスラインがこじ開けたホールあってこそのタッチダウン！ 同国6点を獲得。
TFP、K24三木貴博（3年）のキックも成功。 
池田、35番澤田選手のものすごい飛び込みでしたが、TFP三木選手のキックも成功。同志社国際はランプレイのみでドライブを完遂、7点を獲得し同点に追いつきます！
1Q残り2:05【池田 7-7 同国】
池田、12番安田がキックオフリターンし、自陣28ヤード付近から。
同点に追いつかれた池田ですが、こちらもオフェンスウェポン全開です！ 1stダウン、RB92八木天嗣（3年）のランでFD！
FB、八木選手のラン＆OL51横山裕亮（3年）のナイスブロックもありファーストダウン！
さらにQB10木下のキープでFDを獲得し、あっという間に敵陣40ヤード付近へ。
QB木下選手のキープはやはり脅威。敵陣まで前進した池田に対し、思わず同国、タイムアウト1回目。 1Q残り0:57
タイムアウトあけも池田のオフェンスは止まりません。1stダウン、RB21山田のランでFD！ 敵陣23ヤードへ！
池田もしっかりした地上戦で同国ディフェンスを切り裂きます。さらに山田選手のランで前進し、1Q終了です。
1Q終了【池田 7-7 同国】
2Q開始。引き続き池田の攻撃は、RB21山田のラン、パス失敗で、4thダウン6に。 池田はFGトライへ。池田、36YDフィールドゴールトライを外すも、同国のオフサイドの反則で4ダウン1に。
同国の反則により、池田は5ヤード前進し4thダウン1をどうするか考えます。池田、タイムアウト1回目。 前半残り8:59
池田、4thダウン1はギャンブル！ ここをQB10木下のキープで獲得すると、一気にゴール前7ヤード付近へ。 RB92八木のランは同国LB24三木、DL61中邑勇介（3年）のタックルで止まるも……
ゴール前の攻防！ 真ん中のランは同国D三木選手、中邑選手がストップするものの……
QB10木下のキープでタッチダウン！
山田選手へのフェイクを一つ入れてキープしたQB10木下選手がオープンを走り切りタッチダウン！ K21山田選手のキックも成功し、池田がまたも試合をリードします！
前半残り7:38【池田 14-7 同国】
同国、藤田がキッオフリターンし、自陣28ヤード付近から。 ここまでオフェンスの活躍が目立つ試合でしたが、ここからは両チームのディフェンスが奮闘します！
同国自陣28ヤードより。QB10辻のキープで前進した2ndダウン、RB21藤田のランは池田DL77府上立樹（3年）のナイスタックルでノーゲイン。
これ以上自由に走らせるわけにはいかないと池田ディフェンス。DL77府上選手ががっちりとストップ！
追い込まれた同国の3rdダウン、QB10辻選手のキープも池田のDL78辻泰志（2年）LB64中俣勇真（3年）らのナイスタックルでほぼノーゲイン
78番辻泰志選手が同国10辻耀介選手にナイスタックル！ 完全に右手がボールを狙ってます！ 辻選手はなんとかこのタックルを逃れるものの第二波の中俣選手らにつかまりファーストダウン獲得ならず。
4thダウン3、同国のオフェンスはP24三木のパントへ。
池田、自陣34ヤード付近から。RB21山田のラン、WR安田のランも同国のDL61中邑のロスタックルで、3ダウン2に
池田のディフェンスが魅せれば、今度は同国のディフェンス陣も奮起！ DL61中邑選手のロスタックルで3rdダウン2になった池田、パスプレイでFD更新を狙うも同国のLB7坂本のパスカットでFD獲得ならず。
池田、P10木下がナイスパント！ 同国、自陣9ヤード付近から。
自陣9ヤードと厳しいポジションからの攻撃となった同国、ロングパスでゲインを狙いますが、池田DB19寺町拓海（2年）がインターセプト！
同国のロングパスを池田、寺町選手がインターセプト！ さらに寺町選手のRACで前進した池田の敵陣20ヤード付近からのオフェンスに！
ディフェンスのビッグプレイでチャンスを手に入れた池田、敵陣20ヤードからの絶好のポジションですが、ホールディングで下がり1stダウン20に。 スペシャルプレイのパスは、同国のDL53田中響（3年）がカットし、失敗。 QB10木下のキープ×2でFD！敵陣9ヤード付近へ。
頼りになるQB木下選手のキーププレイでFD！
ゴール前まで迫った池田、ラン、RB21山田のランで前進し、3rdダウン4toGoal。タイムアウトで時計を止めます。 前半残り0:42。QB10木下のキープでTDを狙いますが腰から下へのブロックの反則があり、敵陣20ヤードまで罰退。
池田3rdダウン20、タッチダウンを狙って投げたパスを…
QB10木下選手がパスを投じますが……
このパスを同国のDB26前田裕太郎（2年）がインターセプト！
前半終了間際の池田の得点チャンスでしたが、ここは同国DB前田選手がインターセプト！ 同国からすると値千金の、池田からすると痛恨のインターセプト。攻守交替です！
同国、前田選手のインセプリターンにより敵陣45ヤード付近からの攻撃です。 RB21藤田のランで、2ndダウン1。 同国は前半2回目のタイムアウトを取り前半残り0:05で、QBを1番渡辺雅友（1年）選手へ！
残り5秒。渡辺選手を入れてパスを狙う同志社国際！
前半ラストプレイ、同国のタッチダウンパスを、池田のDB19寺町がインターセプト！
ラストプレイのパスでしたが、この試合2度目のインターセプト寺町選手！ ここでタイムアップ前半終了です！
前半終了【府立池田高校 14-7 同志社国際高校】
前半を終了して14-7。池田は持ち前の堅実でミスのないプレイを、同国も積極的に前に出るプレイを展開しておりますが、前半終了間際にインターセプトから得点チャンスを手に入れた池田が、そのオフェンスでまたインターセプトを喫し攻撃権を失うなど、要所要所で両チームのディフェンスが輝いています。点差はわずか7点、1ポゼッション差とまだまだ試合の行方は分かりません。後半へ続く！
