平成27(2015)年12月13日(日)、甲子園球場にて行われました第70回甲子園ボウル(全日本大学アメリカンフットボール選手権 決勝戦) 早稲田大学(東日本代表) x 立命館大学(西日本代表)の試合レポの続きです。
フィールドゴール1本で逆転できる(されてしまう)点差です(><;)
早稲田大学、キックオフ。
立命館、81番R渡邉選手(1回生;写真↑1番左)がキックオフリターンし、自陣24ヤードから。
立命館、1stダウン更新できずも、
82番P宇治野選手(2回生)がナイスパント。
早稲田、自陣6ヤードから。
試合残り約5分
1stダウン、10番QB政本選手(4年生)のキープで1stダウン更新。自陣19ヤードへ。
しかし…、
2ndダウン10、立命館の38番DB奥野喬平選手(2回生)がインターセプト!
ちなみに、インセプした38番DB奥野喬平選手に駆け寄っている34番の選手は、お兄さんのDB奥野敬介選手(4回生)です(^_^)
立命館の38番DB奥野喬平選手、早稲田の猛追を断ち切るナイスインターセプトでした(*^ー^)ノ
32番RB西村七斗選手(2回生)のランでゲインし、2ndダウン1、42番RB長谷川航平選手(4回生)のランで1stダウン更新。敵陣35ヤードへ。
立命館、タイムアウト2回目。
試合残り3:25
立命館、交代違反の罰退後、早稲田の90番DL村橋選手(4年生)から3ヤードロスタックルを受け、1stダウン更新できず。
早稲田、タイムアウト1回目。
試合残り2分弱
立命館、82番P宇治野選手がナイスパント。
早稲田、自陣12ヤードから。
試合残り1:46
早稲田、10番QB政本選手のキープでロングゲイン!
早稲田(サイドライン)にアンスポーツマンライクコンダクトの反則があったものの、自陣45ヤードまで前進!
早稲田大学にはタッチダウンはいりません。
ここからは、フィールドゴールの成功率を上げるため、少しでもエンドゾーンに近づく必要があります。
10番QB政本選手のキープで1stダウン更新。敵陣44ヤードへ。
試合残り1:22
早稲田、10秒減算を回避するため、タイムアウト2回目を取得。
試合残り0:21
早稲田、1stダウン更新できず、4thダウン1に。
立命館ディフェンス、なんとか踏ん張りました(ノДT)!
時間を流し試合残り0:03を残して、早稲田、タイムアウト3回目。
52ヤードフィールドゴール隊形に!
現在1点差、ここでフィールドゴール(3点)が決まれば早稲田大学の逆転サヨナラ勝ち、外れれば立命館大学の逃げ切り勝ちとなります
50ヤード代のフィールドゴールを成功できる大学生キッカーは滅多にいませんが、早稲田のK佐藤選手は50ヤード代もきめれるキッカーとの情報でした( -人-;)
立命館、タイムアウト3回目を取得。
立命館大学ディフェンダーの手をかすめて弾道が左にそれ、失敗!!
チップしたのは、立命館大学の93番DL仲里選手でしょうか??
私が撮ったボケボケ写真を見る限り、手前側のシールドが盛大に崩れているのもあり、よくわかりません
早稲田大学のチームメイトとコーチが、死力を尽くして立てなくなってしまったK佐藤選手を迎えにいきます…。
試合終了、早稲田大学 27-28 立命館大学
立命館大学、5年ぶりの学生日本一です!
<表彰式>
試合終了後、表彰式がありました。
第70回記念大会ということもあり、例年と違い、ステージが設置されました。
まずは、優勝校・立命館大学の表彰です。
57番DL田辺主将へのトロフィー授与。
19番DB荒木副将へのトロフィー授与。
50番OL白波瀬副将へのトロフィー授与。
90番DL村橋主将へのトロフィー授与。
次に、個人表彰です。
甲子園ボウル最優秀選手賞は、立命館大学の32番RB西村七斗選手(2回生)!
この日、立命館大学の32番RB西村七斗選手は、2タッチダウンに200ヤード以上のラッシングヤードと大車輪の大活躍でした
甲子園ボウル敢闘選手賞は、早稲田大学の10番QB政本悠紀選手(4年生)!
チャック・ミルズ杯(年間最優秀選手賞)も、立命館大学の32番RB西村七斗選手(2回生)に!
今年の関西学生リーグで、ダントツの900ヤード獲得でリーディングラッシャー、獲得スコアも13タッチダウンの78点で1位。
優勝の立命館大学パンサーズの今年の躍進を象徴する32番RB西村選手、文句なしの受賞ですね(^_^)
第70回記念大会ということもあり、来日されていたチャック・ミルズ氏御本人からの表彰を受けました
報道によると、この日の西村七斗選手は、今年の甲子園ボウル出場が叶わなかった兄の日本大学WR西村有斗選手(4年生)の赤いグローブをつけて出場したそうです。
写真を見ると、確かに今まで使っていたグローブと違いました。
(写真↑は、関西学院大戦での西村選手です。)
お兄さんの想いも背負った学生日本一&チャック・ミルズ杯受賞、おめでとうございます!
立命館大学のトロフィー授与された6人が登壇し、表彰式終了です。
前回の甲子園ボウルレポでも書かせていただいたので、大変僭越ながら、今回も最後に私からの特別賞を。
私からの特別賞は、立命館大学の82番P宇治野 健選手(2回生)です。
敵陣深くまで確実に深く蹴り込まれるP宇治野選手のパントは、今年の立命館大学優勝の原動力の1つでした。
P宇治野選手のパントは、立命館大学の最少失点堅守を支えとなり、オフェンスに対しては、ドライブが進まなくても無理せず攻撃権を放棄し、次の得点のチャンスを待つ余裕を与えました。
さて、学生王者となった立命館大学パンサーズに残された戦いは、あと1つ。
社会人王者と対戦し、真の日本一のチームを決める「アメリカンフットボール日本選手権 ライスボウル」です!
対する社会人王者は、7年ぶりに優勝のパナソニックインパルス!
7年ぶりに関西の社会人チームが王者奪還という、こちらも嬉しいニュースです(^_^)
関西高校・関西学生の出身選手も多く、立命館大学を始め、関西学生リーグで見てきた選手が多く所属するということもあり、楽しみな対戦です。
(パナソニックの荒木延祥監督も、出身大学は早稲田大学ですが、高槻高校アメフト部出身の関西に御縁が深い方です!)
また、第1回から第5回までの世界選手権すべてで代表選手として選出されてきたレジェンド・43番DL脇坂康生選手(滋賀県立虎姫高校→日本大学→パナソニック)や、
第3回から第5回までの世界選手権の代表選手QBであり、学生・社会人双方でのポール・ラッシュ杯(ライスボウルMVP)受賞と、高校・大学・社会人と常に日本のエースとして活躍してきた8番QB高田鉄男選手(大産大附属高校→立命館大学→パナソニック)が、すでに今シーズンでの引退を表明しており、両選手のプレイが見られる最後の試合となります(T_T)
特に、QB高田鉄男選手は、国内最高峰の試合であるライスボウルという最高の舞台で、母校・立命館大学と試合が現役最後の試合となるということで、もうこれはドラマチックすぎるにも程があるというか、やはり日本のエースQB高田鉄男選手がもつ巡り合わせなのかと思います。
パナソニックインパルスは、彼らが学生時代の時から応援しているという、私にとって思い入れのある選手が数多いチームであるのですが、上記のお2人以外にあと2人だけ、ピックアッププレイヤーを紹介したいと思います。
それは、今シーズン、パナソニックインパルス入部2年目でエースWRとして頭角をあらわした15番WR頓花(とんか)達也選手(立命館宇治高校→立命館大学→パナソニック)と、
同じく、入部2年目で第5回世界選手権代表選手でもある16番K/P佐伯眞太郎選手(清風高校→立命館大学→パナソニック)です。
立命館大学での彼らの代は、近年稀にみるアスリート揃いの学年だったにもかかわらず、2~4回生の時は関西学院大学の壁に阻まれ、甲子園ボウルに駒を進めず終わっています。
特に4回生の時は、京都大学戦でのまさかの敗戦に続き、関西学院大学戦ではスコアレスドローに終わるなど、悔いが残ったと思います。
私は1回だけ立命館大学パンサーズの納会に出席させていただいたことがあるのですが、卒業に際し、頓花選手は、「パナソニックインパルスに入って、今度は社会人として日本一を目指します」と所信表明をしてくれていました。
(ちなみに、その時、佐伯選手はNFLトライアウトのため納会は欠席で、ビデオ出演でした。)
彼らの夢の続きを、母校・立命館大学と対戦するライスボウルという形で見られるといういことを、とても嬉しく思います。
ライスボウル2016 パナソニックインパルス x 立命館大学パンサーズは、明日1月3日(日)14:00、東京ドームにてキックオフです。
結果として関西のチーム同士の対戦となっただけに、京セラドーム等、関西の会場で開催してほしかったところですが(笑)。
それは冗談として、会場にお越しになれない方には、NHK BS1で生中継があります。
リーグ戦開幕前は、関西学生2位の座すら危ういと言われた今シーズンの立命館大学パンサーズ。
そこからスローガン“Rise As One”を体現し、学生王者まで這い上がった彼らの社会人王者に対する“Big Challenge”を、是非御覧ください!
おわり。