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関西高校大会2017春 準決勝 高槻高校 x 啓明学院高校④(や)

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平成29(2017)年6月11日(日)、エキスポフラッシュフィールドにて行われました関西高校大会2017春 準決勝 高槻高校(大阪2位)啓明学院高校(兵庫1位・昨秋関西2位)の試合レポの続きです。
 

ただいま出向して学校勤務であるため夏休み前で大変忙しく、相変わらずの遅れ遅れのアップで、申し訳ありません汗
 
試合残り3:27 高槻高校 17-8 啓明学院高校
 
この試合レポの写真も、私が撮ったもの以外に、アメフト観戦女子の技術顧問こと(ま)さんの旦那さんが撮った写真も使わせていただいてます照れ

 

<第4Q途中から>

試合残り時間3:27で、11点差を追う啓明学院高校。

当然ここはオンサイドキックで、連続しての攻撃権奪取を狙います。

啓明学院、9番K古河凛之介選手(2年生)のオンサイドキックは…、

高くバウンドし…、

2番福山昂汰選手(3年生・主将)が見事キャッチし、成功!


攻撃権は啓明学院高校に!

啓明学院、自陣47ヤード付近からのオフェンス開始となりました。


1stダウン、11番QB平尾渉太選手(3年生)→82番WR佃厚志選手(2年生;写真↑右)のパス成功で1stダウン更新。敵陣26ヤード付近へ。

続く3rdダウン3、11番QB平尾選手のスクランブルで1stダウン更新。敵陣15ヤード付近へ。

2nダウン10、11番QB平尾選手→99番TE岡部亘成選手(3年生;写真↑中央)のパス成功!

…からのランで計15ヤードゲインし、

Touchdown!


啓明学院、1分半足らずのシリーズでタッチダウン2本目ですびっくり

9番K古河選手のPATキックも成功。

ホルダーは、この試合でもワンポイントQBとして出場している18番穴田悠真選手(2年生)。


試合残り2:06 高槻高校 17-15 啓明学院高校
ついに2点差!

啓明学院は、フィールドゴール成功で逆転できる点差まで迫りましたあせる

 

啓明学院、続けてオンサイドキックを試みますが…、

今度は10ヤードに届かずサイドライン割りとなり、失敗に。
写真↑でいうと、自陣35ヤードから蹴ったボールが40ヤードのもう一つ左のライン、自陣45ヤードを越えなければ反則(キックオフは無効)となります。

高槻高校、敵陣39ヤードからのオフェンスに。
試合残り2:06
高槻高校オフェンスとしては、2:06、ボールを確保し続けることができればベスト、それが無理なら、できるだけ時間を消費し、啓明学院を自陣深くまで押し込むことがベターです。
啓明学院ディフェンスとしては、高槻高校オフェンスを3&アウトに仕留め、最後のオフェンスに賭けるしかありません。

 

1stダウン、高槻にホールディングの反則があったものの、啓明学院、これをディクライン。
啓明学院のディクラインを聞いて、大阪高校担当の私は「え?!10ヤード罰退とらないの!?ラッキー!!(10ヤード罰退をとられなければ、1stダウン更新できる可能性が高い!)」と思ったのですが、啓明学院は1stダウン20とするよりも、1ダウン消費させて2ndダウン9とする方を選択しました。
啓明学院、タイムアウト2回目。
試合残り2:01



2ndダウン9、2番QB中畑選手のランで前進し、3rdダウン3に。

片手で1stダウン更新を阻止したのは啓明学院の5番LB濱田爽斗選手(3年生)。
啓明学院、高槻の時間消費を阻止するため、ラストタイムアウトを取得。
試合残り1:53
 

3rdダウン3、2番QB中畑選手のナイスゲインで、勝利を引き寄せる1stダウン更新!
…と思われましたが、高槻に背後への不正なブロックの反則があり、1stダウン更新ならず、3rdダウン8に。 
試合残り1:43

3rdダウン8、高槻のランプレイは92番DL原田凌太郎選手(3年生)ら、啓明ディフェンスが阻止し、1stダウン更新ならず、4thダウン8に。
最大限まで時間を使ったところで、高槻、タイムアウト2回目を取得。
試合残り0:53


高槻、4thダウン8、ギャンブルを選択!?


…とみせかけて、QBの2番中畑選手がギャンブルフェイクパント。
これは、ギャンブルする(もしくはギャンブルの可能性もあり)と見せかけて、相手にリターナーを置かせず、啓明学院にパントリターンで好位置からのオフェンスを開始させないためのプレイです。
しかし、このパントはエンドゾーンに入り、タッチバックに。
パントリターンでロングゲインはされなかったものの、タッチバックにより自陣20ヤードからと、啓明学院を自陣深くまで押し込むことはできませんでした…。

啓明学院、自陣20ヤードからのオフェンスに!
試合残り0:45ながら、点差はたったの2点差!
啓明学院は、逆転勝利の向け、約40秒で60ヤード近くゲインし、フィールドゴール圏内の敵陣20ヤード付近まで迫る必要があります。

1stダウン、11番QB平尾選手→82番WR佃選手のパス成功で1stダウン更新。自陣42ヤード付近へ。

スパイクで時計を止め、試合残り0:27に。


2ndダウン10、88番WR好井貴啓選手(3年生)へのパス成功で1stダウン更新。敵陣45ヤード付近へ。
試合残り0:22

スパイク、パス成功後の3rdダウン3、11番QB平尾選手のキープで1stダウン更新。敵陣31ヤード付近へ。
わわわ…!あっという間にフィールドゴール圏内まであと約10ヤードにあせる
ここで、アメフト観戦女子の技術顧問こと(ま)さんの旦那さんが「次は、敵陣20ヤード付近を狙ったパスがくるんじゃないかなぁ…」と言っていたのですが…、
(技術顧問というのは、カメラ撮影の他、アメフトのルール、過去の試合内容等々を含んでの技術顧問です照れ


この読みがビンゴびっくり
7番WR塚崎正吾選手(2年生)(?)へのパスが成功し、1stダウン更新。敵陣20ヤード付近へ!
すでにタイムアウトもなく、プレイ時間も残り少ない啓明学院、ここでスパイクし、試合残り0:06に。

オフェンスチームがサイドラインに下がり、2年生キッカーの9番古河選手をはじめとするフィールドゴールチームをフィールドに送り出し、37ヤードのフィールドゴール隊形に。

啓明学院のK古河選手にとっては不可能な距離ではありませんが、楽な距離ではありません。

LS(スナッパー)は、97番長沼大河選手(2年生)。

ホルダーの18番穴田選手も2年生ですので、スコアリングキックで3人1組とされるLS、H、Kの3人はいずれも2年生です。
 

啓明の37ヤードのフィールドゴールトライ前に、高槻、ラストタイムアウトを取得。

いったんサイドラインに下がった9番K古河選手にチームメイトたちが声をかけます。

9番K古河選手の37ヤードフィールドゴールは…、


成功!!

9番K古河選手と18番H穴田選手がお互いをねぎらいます。


高槻高校 17-18 啓明学院高校
啓明学院、ついに逆転です!
しかし、ここで試合は決さず、0:01残りました…。
 

ほぼ勝利を手中にした啓明学院高校ですが、高槻高校のキックオフリターンタッチダウンだけを阻止しなければいけません。


高槻高校のキックオフリターンは…、

啓明学院の45番小西匠選手(3年生)らカバーチームがストップし、


ここでタイムアップ!
 

試合終了 高槻高校 17-18 啓明学院高校

啓明学院高校が、なんと試合時間残り6分を切ってから17点差をひっくり返すという劇的逆転勝利を挙げました!

 

ゲームセット後の整列、礼。

握手をしてそれぞれのフィールドへ。

その中でも高槻高校の21番滝野主将と啓明学院高校の2番福山主将の固い握手が印象に残りました。

 

啓明学院高校の試合後の円陣です。

準決勝で劇的逆転勝利をおさめた啓明学院高校は、決勝戦に進出し、(ま)さんが書いてくださった試合レポのとおり、初の関西大会優勝という栄冠を手にしました王冠1

おめでとうございます!

また、試合レポ①の冒頭で紹介した甲子園ボウル中学生招待試合で初めて見た当時の中学3年生たちが、高校2年生となって活躍しているのも、嬉しく思いました照れ

 

春シーズン前に書いた展望では、「関西(高校アメフト)全体としては、昨秋大会から引き続き、兵庫の2強・関西学院高等部と啓明学院高校、滋賀の立命館守山高校が優勢と思われます」と書かせていただきました。

大阪2位の高槻高校や京都1位の同志社国際高校が、関西王者となった啓明学院高校相手に健闘は見せてくれましたが、今春の関西大会はまさにそのとおりの結果になったなぁと思いました。

とは言いつつ、去年の啓明学院はホットターゲットの1番WR大村隼也(現・関西学院大学1回生)がホントすごかったので、その卒業喪失の穴がどうなるかなぁとの不安もありましたが、7番WR塚崎選手や99番TE岡部選手などなど、むしろ多彩なレシーバー陣が見事その穴を埋めてくれました。

うぅーん、これは秋の全国大会、the Road to ChristmasBowlクリスマスツリーが楽しみですね爆  笑

 

高槻高校の試合後の円陣です。

高槻高校はここで敗退となり、2年ぶりの春の関西大会決勝進出及び優勝は叶いませんでした…。

また、春引退のチームなので、3年生は高槻高校として戦うのはこれで最後となりました…。

(後日のプリンスボウルが引退試合となった3年生が多いかと思うのですが、プリンスボウルは大阪高校選抜としての出場なので。)

 

試合残り時間6分を切ったところから17点差を逆転されたということで、試合を見ていない方は誤解されるかもしれませんが、決して高槻高校サイドが浮ついて油断した訳でも、プレイや采配で大きなミスを犯した訳でもありませんでした。

むしろ、高槻高校らしい確実で力強いランブロック、魂のこもったディフェンス、よく考えられた采配(←これは技術顧問の受け売りです汗)で、実力以上の力が発揮できていたと思います。

ただ、啓明学院高校が、高槻高校優勢の雰囲気に飲まれることなく、それを上回る地力を最後に発揮できたということかなと感じました。

 

引退された高槻高校3年生の皆さんにとっては悔しい悔しい敗戦となりましたが、これまで高槻フットボールを見せてくださり、ありがとうございました。お疲れさまでした。

私もこの試合の写真や実況ツイートを振り返るのは実は辛かったのですが、今年の高槻高校3年生の最後の試合のがんばりをレポとして残しておきたく、書かせていただきました。

これから受験勉強に励まれることと思いますが、大学でも引き続きアメリカンフットボールを続けてくれたら、嬉しく思います。

1、2年生の皆さんは、これを糧に秋大会にむけて、がんばってくださいね。

 

おわり。


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