大変遅くなりましたが、平成28(2016)年12月10日(日)、王子スタジアムにて行われました関西学生アメフト2016 Div.2-3入替戦 大阪府立大学(Div.2A-6位) x 和歌山大学(Div.3A-1位)の試合レポです。
関西学生Div.2Aの2016年シーズンの最終順位は、
1位:桃山学院大学(4勝1敗)
2位:大阪大学(4勝1敗)
3位:大阪産業大学(2勝3敗)
4位:岡山大学(2勝3敗)
5位:大阪体育大学(2勝3敗)
6位:大阪府立大学(1勝4敗)
(※桃山学院大学と大阪大学は勝ち数が同数ですが、両校間の直接対決で勝利した桃山学院大学が上位扱いとなります。また、大阪産業大学と岡山大学、大阪体育大学の3校は勝ち数が同数ですが、抽選により順位がついています。)
…となり、ブロック優勝した桃山学院大学がDiv.1との上位ブロック入替戦に、6位となった大阪府立大学と抽選により運悪く5位扱いとになった大阪体育大学がDiv.3Aとの下位ブロック入替戦に出場することとなりました。
一方、関西学生Div.3Aの2016年シーズンの最終順位は、
1位:和歌山大学大学(4勝1敗)
2位:京都府立大学(4勝1敗)
3位:大阪市立大学(3勝2敗)
4位:大阪学院大学(3勝2敗)
5位:関西外国語大学(1勝4敗)
6位:大阪工業大学(0勝5敗)
(※和歌山大学と京都府立大学、大阪市立大学と大阪学院大学は勝ち数が同数ですが、両校間の直接対決で勝利した和歌山大学と大阪市立大学がそれぞれ上位扱いとなります。)
…となり、ブロック1位となった和歌山大学がDiv.2Aとの上位ブロック入替戦に出場することとなりました。
(ブロック2位の京都府立大学は、Div.3D-1位の鳥取大学に7-10で敗れたため、Div.2Aとの入替戦出場とはなりませんでした。)
以上より、Div.2A-3Aの入替戦は、大阪府立大学x和歌山大学という組み合わせになりました。
高野線と本線の違いはありますが、珍しい南海電鉄沿線同士の対決ですね。
コイントスは大阪府立大学が勝利し、前半レシーブを選択。
手前のホワイトジャージの大阪府立大学は、2番LB宗野俊輔主将(関西大倉高校出身)と68番DL橋田晋司副将(履正社高校出身)、奥のカラー(黒+オレンジ)ジャージの和歌山大学は、9番LB/TE前田卓大主将(三重県立津東高校出身)、4番QB水野郁大副将(大阪府立池田高校出身)です。
大阪府立大学のキックオフ前の円陣です。
大阪府立大学は、2011年の入替戦で現・アサヒ飲料のRB白神有貴選手などを擁し1992年以来約20年ぶりのDiv.2再昇格を決め、2012年にブロック3位、その後1位、4位、6位、この2016年は再び6位と、近年は苦戦しながらも、5年間Div.2の座を護ってきました。
ちなみに、大阪府立大学は、前2015年シーズンもDiv.3との下位入替戦に出場し、NEW ERA BOWLで2年連続表彰されていたQB中山文太選手を擁する京都工芸繊維大学相手に、5-2という野球のようなスコアで辛くも勝利し、Div.2残留を決めました。
前2015年シーズンは入替戦のこのスコアからもわかるように、タッチダウンがなかなか取れない得点力のなさで苦労しましたが、今2016年シーズンはオフェンスとキッキングはそこそこ、しかし失点が大きくディフェンスで苦労している年です。
大阪府立大学のスタメン表です。
大阪府立大学は選手数が60名くらいとDiv.2の中では少ない方ではありませんが、4回生の橋田晋司選手と3回生の金沢和幸選手が攻守両面、OLとDLで出場しています。
また、スタメン表には載っていませんが、未経験者を含めた1回生も何名か、試合に出場しています。
和歌山大学のキックオフ前の円陣です。
選手数は、大阪府立大学よりは若干少なく、50名弱といった感じです。
黒のユニフォームが強そうですね
和歌山大学は、2014年の入替戦でDiv.3に降格したため、2年でのDiv.2再昇格をめざします。
私は大阪府立大学出身ゆえ(アメフト部ではありませんでしたが)、府大びいきでお伝えさせていただきますが、御了承くださいませm( _ _ )m
<第1Q>
和歌山大学の19番K西口修選手(2回生・大阪府立東住吉高校出身)のキックオフで試合開始。
キックオフでホルダーが出ているように、この日は風が強く、大変寒かったです
大阪府立大学、88番Ret北井佑希選手(2回生・奈良県立畝傍高校出身)がナイスキックオフリターンし、自陣43ヤード付近から。
先発QBは、2015年春の関西高校大会優勝QBかつMVPのスーパー1回生、8番水落諒(まこと)選手(高槻高校出身;写真↑右から2番目)。
高槻中学・高校で6年間、常に関西上位でフットボールに打ち込んできただけあって、QB水落選手の経験値はバツグン
向かってくるディフェンダーをひらりとかわす姿に、府大スタンドから何度か「おぉ~~~」という野太い歓声が上がっていました。
5番RB近藤弘記選手(3回生・市立西宮高校出身;写真↑)のラン、8番QB水落選手のキープなどでゲインし、1stダウン更新×3。
しかし、3rdダウン6ゴール、和歌山の55番DL藤井雄大選手(3回生・岡山県立笠岡高校出身)のQBサックを受け4ヤードロスし、タッチダウンに至らず。
ホルダーは、WRでもある6番藤村駿佑選手(3回生・大阪府立富田林高校出身)。
9番WR/K加藤拓海選手は、WRとしては180cmと長身の主要なボールキャリアー、Kとしては40ヤード後半も決められるDiv.1でも通用するであろうスコアリングキッカーです
大阪府立大学 3-0 和歌山大学、1Q残り5:45
大阪府立大学、フィールドゴールで先制です!
今シーズンの和歌山大学を初見であった私は、この府大のオフェンス1stシリーズを観て「よかった、よかった。これなら大丈夫そう」と思ったのですが、それはこの後、大きな間違いであることを思い知らされるのでした…
大阪府立大学、9番K加藤拓海選手がキックオフ。
和歌山大学、21番Ret山田陸斗選手(3回生・大阪府立三島高校出身)がナイスキックオフリターン!
敵陣42ヤード付近からのオフェンスに。
先発QBは、副将でもある4番水野郁大選手(4回生・大阪府立池田高校出身)。
(写真↑は、2ndダウン5の時のものです。)
21番RB山田選手のランなどでゲインも、大阪府立大学の40番LB大森一輝選手(3回生・愛知県立豊田南高校出身)らのナイスタックルもあり、1stダウン更新には至らず。
4thダウン2、パント。
大阪府立大学、自陣16ヤード付近から。
大阪府立大学、和歌山大学のオフサイドの反則で前進し、1stダウン5に。
ここでQBを4回生の18番橘祐輝選手(兵庫県立加古川西高校出身)に。
実は、このシーズンの大阪府立大学、橘選手がQBの時は、フレックスボーンというフォーメーションを取ります。
オールドファンには懐かしい!かつての京都大学や専修大学で有名になった隊形ですね。
3rdダウン、5番RB近藤選手のランで1stダウン更新し、自陣27ヤード付近へ。
続く3rdダウン11、和歌山大学の52番DL池田一真選手(4回生・開智高校出身)、9番LB前田卓大主将(4回生・三重県立津東高校出身)の2ヤードロスタックルで1stダウン更新できず、4thダウン13に。
第1Q終了、大阪府立大学 3-0 和歌山大学
<第2Q>
大阪府立大学、4thダウン13から。
パントも強風のためか距離が伸びず、和歌山大学、自陣45ヤード付近から。
和歌山大学、4番QB水野選手→11番WR西本拓真選手(3回生・開智高校出身;写真↑)のパス成功、22番RB松永龍選手(4回生・大阪府立布施高校出身)や21番RB山田選手のランでゲインし、1stダウン更新×4。敵陣1ヤード付近へ。
和歌山大学、2ndダウン1ゴールで、ファンブル!
(ファンブルフォースは、大阪府立大学の51番玉利光多朗選手(1回生・大阪府立千里高校出身)でしょうか?)
おっしゃ!府大がリカバー!もらったー!!
…と思ったのですが、ファンブルした時点でボールデッド扱いとなり、ターンオーバーとはならず…。
被タッチダウン必至のシチュエーションだったので、これにはかなりぬか喜びしました。はい…
3rdダウン8ゴール、パス失敗でタッチダウンには至らず。
和歌山大学は、ここでフィールドゴールではなくギャンブルを選択。
4thダウン8ギャンブル、4番QB水野選手のキープでタッチダウン!
19番K西口選手のPATキック成功。
ホルダーはWRでもある11番西本選手。
大阪府立大学 3-7 和歌山大学、2Q残り6:48
和歌山大学、タッチダウンで逆転です。
和歌山大学、19番K西口選手がキックオフ。
大阪府立大学、10番Ret加藤嵩理選手(3回生・須磨学園高校出身)がキックオフリターンし、自陣26ヤード付近から。
1stダウン更新できずも、4thダウン3、88番P北井佑希選手がナイスパント。
よっしよっし、まずはフィールドポジションをよくしてこー
和歌山大学、自陣11ヤード付近から。
22番RB松永選手のラン×2で1stダウン更新。自陣22ヤード付近へ。
3rdダウン9、和歌山大学にホールディングの反則があったものの、大阪府立大学の25番DB松原裕樹選手(4回生・大阪府立豊中高校出身)のナイスカバーでパス失敗となったため、大阪府立大学がこれをディクライン。
1stダウン更新できず、4thダウン9、パント。
府大のラッシュきつく、この和歌山大学のパントはショートに。
2ndダウン12、8番QB水落選手のキープで1stダウン更新。敵陣24ヤード付近へ。
8番QB水落選手→10番WR加藤嵩理選手(写真↑1番左)のパス成功!
これはスクリーンパスで、10番WR加藤選手の前方にはブロッカーである52番中山雅預選手(3回生・桐光学園高校出身)などOLが何人か出て、壁(スクリーン)ができています。
10番WR加藤嵩理選手のランアフターキャッチで計24ヤードのロングゲインし、タッチダウン!
大阪府立大学 10-7 和歌山大学、2Q残り1:19
大阪府立大学は、ひとまず会心のタッチダウンで再逆転。
しかし、ここから大阪府立大学は、和歌山大学の反撃に苦しむことになるのでした…。
その②に続く…。