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【X1-WEST】8/30 パナソニックインパルス×エレコム神戸ファイニーズ(ま)その3

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時刻は19時20分ごろ。日はすっかり落ち、周囲は夜の闇に包まれています。あちらこちらから「行ける!」とか「絶対勝つぞ!」などの声が飛び、ものすごい緊張感と異様な空気でざわめくスタンド。いよいよこの延長タイブレイクで勝負が決定です!


タイブレイク用に変更された電光掲示板。

延長タイブレイク方式とは表裏に分かれ、敵陣25ヤード地点からお互いの攻撃陣が何点得点できるかを競うもの(多分)。攻撃する側は得点できるか、それは何点か? 守備側は0点もしくはできるだけ少ない失点に抑えられるかがカギとなってきます。表と裏攻撃して同点で勝負がつかなければ先後を交代してもう1回となるため、表=先攻の相手の得点を見て応手を変えることのできる裏=後攻の方が有利とされているようです。

コイントスの結果、先攻はパナソニックです!

【タイブレイク1回表 パナソニックの攻撃】
旗ファーストダウン、セカンドダウンとパスランともにノーゲインとなったサードダウン、エレコムディフェンスがロスタックルで少し下げる! パナソニックはFGトライへ!この#11佐伯のFGは惜しくも不成功。1回表パナソニックの得点は0で攻撃権が移り変わります。

【タイブレイク1回裏 エレコムの攻撃】
旗相手の攻撃を0点で抑えたために3点取れば勝利が確定のエレコム! ですが、フナキのランなどで少し前進したFGトライ! #16高井のFGはこちらも不成功。1回裏のエレコムの攻撃も0点でタイブレイク継続です。

【タイブレイク1回目終了】 旗=パナソニック 旗=エレコム

 表| 旗 0|

 裏| 旗 0|

【パナソニック 14-14 エレコム】 
 

【タイブレイク2回表 エレコムの攻撃】
旗先後交代して、エレコムの攻撃から。パナソニックDのQBサックで10ヤードロス!FGレンジからも外れたエレコムオフェンスはパス失敗を重ね4thダウンギャンブルへ。4thD20、パス失敗で絶対絶命かと思われましたがパナソニックDのインターフェアの反則でエレコムFD獲得です。

このチャンスを逃さないエレコム!QB糟谷のランでゴール前まで!!
0点で終わってしまうかと思った2回表の攻撃、糟谷くんの活躍でエンドゾーンまで残り2ヤード!!もうちょっと!!

タイムアウトを挟んでのゴール前オフェンス。33番RB長谷のランでタッチダウン!!!
長谷選手が左隅にボールを持ち込みタッチダウン!6点獲得!


さらにK16番高井のTFP成功!
これで1点追加。大事な大事な1点です。エレコムは先攻でタッチダウンを決め、パナソニックにプレッシャーを与えます。

【タイブレイク2回目表終了】 旗=パナソニック 旗=エレコム

 表| 旗 0|旗 7|
 裏| 旗 0|旗  |


【タイブレイク2回目裏 パナソニックの攻撃】
旗7点を先に入れられて文字通り後のないパナソニックの攻撃

QB高田→#80WR柴田(?)へのパス成功でFD!
王者の意地がありますパナソニック! ゴール前9ヤードまで前進!

しかしこの後交代違反で-5YD、パナソニック1stD14 to Goalの状況でパス失敗、パス失敗、3rdダウンでもパス失敗と完全に追い込まれた4thダウンギャンブル! 相手が7点取っているのでタッチダウンを取るしか方法はありません!

ここで高田→#5WR本多への矢のようなタッチダウンパス成功!! 

負けてたまるかという声が聞こえてきそうなお返しのタッチダウン。キャッチした本多選手はチームメイトからの祝福にも全く喜んでいません。そう、パナソニックが獲得した点は6点、まだ1点負けています。パナソニックの決断は何か!!

パナソニックのTFPの選択は2ポイントコンバージョントライ!! 一気に勝負をつけようじゃないかと攻めの姿勢で挑みますが、ここでプレイ直前にフォルツスタートの反則。5ヤードの罰退は厳しく、パナソニックここは作戦変更。キックで確実に1点を追加し、同点を狙います。

結局TFP、11番佐伯のキック成功!
どちらも簡単には土俵を割りません。タイブレイクは同点で3回目に突入!!

【タイブレイク2回目裏終了】 旗=パナソニック 旗=エレコム

 表| 旗 0|旗 7|
 裏| 旗 0|旗 7|

【パナソニック 21-21 エレコム】

【タイブレイク3回目表 パナソニックの攻撃】
旗またも先後交代しての攻撃。パナソニックはパス2ヤードゲインの後のランプレイもエレコムDに阻まれノーゲイン!!
喜んでいるのはエレコムLB22番高橋選手か。ここは前進させません。

さらにパス失敗で挑んだFGトライ!! ここもなんとキックは失敗に。パナソニックは無得点です!

【タイブレイク3回目表終了】 旗=パナソニック 旗=エレコム

 表| 旗 0|旗 7|旗 0|
 裏| 旗 0|旗 7|旗  |


【タイブレイク3回目裏 エレコムの攻撃】
旗相手を無得点に抑え、ここで得点すれば勝利のエレコム。ですが、パナソニックDの壁に阻まれパス×2は失敗、フナキのランもFDには至らず 4thDへ。
ここはパナソニックDがゲインを許さず、パナ92番主将の高山と12番副将の今西がエレコムQBフナキのランを阻みます。


FGレンジはギリギリ。ハッシュは右。エレコムの決断、どうするか。最後のFGトライ、任されたのはWRとKの二足のわらじを履きこれまでのエレコムのキッキングゲームを支えてきた男。レシーバーとしても良いキャッチを見せてきた80番松岡がこのFGトライを、決めた!! 


全員が見守ったボールの行方。ボールはポールの真ん中を通過し、審判の両手がまっすぐ頭上に高く上がりました! 

エレコム神戸ファイニーズ、
決勝FG成功でパナソニックインパルスについに勝利しました!!

【タイブレイク3回目表終了】 旗=パナソニック 旗=エレコム

 表| 旗 0|旗 7|旗 0|
 裏| 旗 0|旗 7|旗 3|(決勝FG成功)


試合終了【パナソニック 21-24 エレコム】

こうしてタイブレイク3回に及んだ熱闘は幕を閉じました。エレコム神戸ファイニーズはサンスターファイニーズ時代でしょうか、当時松下電工インパルス相手に勝利をあげて以来21年ぶりの歴史的勝利(秋シーズン)となりました。

見ているこちらは手と体の震えが止まらないほどの緊張を覚えたこの試合ですが、決勝FGを決めた松岡選手、試合終了後のファンへの見送りの際に友人の「よく決めたな、緊張しなかったか?」との問いかけにも「いや、決めて勝つことしか考えてなかったっす」とさわやかな笑顔でけろりと言ってのけました。いやはや、その心臓の強さにびっくりです。
強豪相手に貴重な1勝を挙げたエレコム神戸ファイニーズ。とはいえまだまだシーズンは始まったばかり。次のチャレンジャーズ戦で情けない戦いぶりを見せればやれ「まぐれパンチが当たっただけだ」「フロックだ」とのそしりは免れません。実力での勝利なのか、本当にファイニーズは強くなったのか、次の試合でその真価が問われることとなるでしょう。

ただ、ファンにとっては。これまで望んでも手に入れられなかった見事な勝利を目にすることができたこの夜は、これまでファンをやってきて良かったな、ファン冥利に尽きるなと胸に熱いものがこみあげる本当に特別な夜になりました。ナイスゲームでした!

(終わり)

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